俺とパソコン


BASICな日々

時は198X年。
出会いは突然訪れた。友人が我が家にファミリーベーシックを持ってきたのだ。俺はそれを奪い取る(本当は紳士的な話し合いにより長期間借りた)と、マニュアルに載っていたプログラムを片っ端から打ち込み、実行した。プログラムはまださっぱりわからなかったが、打ち込んでいくうちに少しずつ理解できるようになっていった。俺はマニュアルを穴が開かない程度に読みあさり、なんとなくBASICを理解した。
友人の強い要望によりDQ3の格闘技場のテキストオンリーバージョンのようなものを作った。バランスはめちゃくちゃだったが一応動作した。完全に子供だましな内容だったがまだ子供だったのでそこそこ楽しめた。

時は移り90年代始め。
MSXの存在を知った俺はそれを購入すると「MSX FAN」に掲載されたプログラムを打ち込みまくった。それらの作品(ゲーム)はかつて自分が作った物とは違い、ゲームとしても非常に優れたものが多かった。
自分でも何か作ってみようと思い、当時はまっていたメダルゲーム(今もはまっているが)のスロットマシンを作ってみた。相変わらずテキストオンリーで画面表示まわりはLOCATE文とPRINT文のみという非常に移植性の高いプログラムであったが、移植したくない出来栄えだった。バランスも非常に悪く、クレジットはオーバーフローになるまで増えつづけた。