俺とパソコン


第1章 貸し出されたノートパソコン

時は矢のごとく流れ、大学2年の春。
我がN大学理工学部数学科では生徒全員が大学からノートパソコンを貸与される。俺がこの大学を選んだ理由の半分はこれである(ちなみにもう半分は大学の立地条件、つまり家から近いこと)。
スペックはあまり良いとはいえないものの、同じマシンを回りの人間全員が持っているというのはとても面白い環境だった。また、初めて触るWINDOWS95もとても新鮮だった。俺はフリーのゲームをインストールしまくった。


第2章 無線LANの恐怖

ある日、微積IIの授業の時間にPCカード接続の無線LANカードが貸し出された。1年間借りられるとのことで、俺はいろいろ試してみたくなった。友達とファイル共有などもした。すばらしい。つながってないのにつながってるよ!!
震撼した俺はこのすばらしいデバイスでファイル共有しかしないのはもったいないと思った(授業時間中はインターネットへの接続もできるのだが)。そして俺はネットワークでできる面白いゲームがあることを耳にした。その名は「DIABLO」。


第3章 DIABLOとCD-ROMドライブ

俺が「DIABLOがやりてえええええ!!」とシャウトするや否や友人が購入したので、学校のCD-ROMドライブを借りてみんなのマシンにインストールしてみた。ネットワークの設定にかなりてこずったが、無事みんなでいっしょにDIABLOをプレイすることが出来た。面白すぎるぜええええええ。と思ったのもつかの間、地下3階におりようとすると変な英文メッセージが出て戻されてしまうのだ。どうやらインストールしたのは体験版のようなものだったらしく、正式バージョンはプレイ中にCDが必要というじゃないですか。くそ。なんてこった。全員がDIABLOを買わなくてはいけない(当然)だけでなくCD-ROMドライブも人数分必要ではないか。さすがに全員がCD-ROMドライブを買うわけもなく、みんなでDIABLO計画は座礁した。
落ち込んだ俺がDIABLOを購入した友人の家に行くとその友人はデスクトップパソコンでDIABLOをしていた。うおお。これが正式バージョンか。一人用でも面白いじゃないですか。
悩んだ末に俺はなけなしの金をはたいて外付けCD-ROMドライブとDIABLOを購入した。CD-ROMドライブを手に入れたことによって俺のマシン(借り物)の世界が広がったような気がした。


番外編 コジマ電気江戸川店オープンセール

我が家にあったコジマ電気江戸川店オープンセールのチラシを見た俺は我が目を疑った。デスクトップパソコンが1880円なのである。展示品処分で先着5台なのが気がかりだが、前日に行って並べば買えるだろうし、もしそれに間に合わなくても5万円のセットもそれなりにあるからダメならそれでもいいやなどと考えをめぐらせた。
オープン前日、防寒具や携帯テレビ、新聞紙などを用意してコジマ電気へ向かう。始めの作戦では夜から並ぶつもりだったのだが、早いに越したことは無いと思い、昼から並ぶことにした。
新小岩からコジマ電気までの長い道のりを歩いていると、現地で待ち合わせした友人達が向こうから歩いてきた。非常にいやな予感がした。っていうかその予感は的中した。
現地ではすでに整理券が配布されており、すでに500番を過ぎているというのだ。どうやら最前列の人たちはそのチラシが配られたオープン1週間前から並んでいるらしい。俺は自らの考えの甘さを痛感した。
新小岩のゲーセンでうさを晴らし帰宅。親に馬鹿にされた。

翌日、オープン当日。前日待ち合わせをした友人から電話がかかってきた。せっかくなのでオープンセールに行ってみようということになった。他にもいいものがあるかもしれないし、それにこのままだといつまでも前日の記憶がトラウマになってしまうような気がしたからだ。
コジマ電気に到着、したまでは良かったが、店内大混雑で入店するために行列を堪能させられた。その行列の横では翌日以降のオープンセールのために並んでいる人が多数いた。完全にいい見世物だったが、テントまで持参しているのを見て、自らの考えの甘さを再認識した。
無事入店。大混雑の店内で金の無い俺の気をひいたのはPCカードモデム。28.8Kと通信速度は若干遅いものの、3000円という安値(当時モデムは1万円以上した)につられて、特に用途を考えていなかったにもかかわらず購入してしまった。

帰りはその場のノリで小岩まで歩いて帰ることにした。途中小岩のオモロンというゲーセンに立ち寄った。10円でプレイできるレトロゲームをやりまくったり、30円でできるお菓子の入ったUFOキャッチャーをプレイしまくった。


第4章 俺とインターネット

モデムの使い道はパソコン通信(NIFTYなど)を考えていたりもしたが、やはり時代はインターネットである。

とりあえずプロバイダ情報を入手するために、InterQの無料接続で実際にインターネットにつないで情報を得ようとした。ところが無料接続がうまくいかず通常の接続が行われているという罠。翌月の情報量は4000円近かったが、うやむやにした。

とりあえず無料(ではない)接続中に片っ端から資料請求を行い、一番早く資料が届いたbekkoameに入会した。

NTTのほうはタイムプラスのみを申し込んだのだが、だんだん使用量が増えてきたのでテレホーダイも申し込む。